あなたの笑顔が

僕には

切なくて。




過去イラストからこんなのを発掘。
ほんとにこの姉弟好きなんだな〜と
実感。


踊る。
踊る。
貴女が踊る。
いつまでも。


「わたしの踊りってみんなを元気づけるんだって」

そう言って貴女は踊り続ける。

「だってわたし、これしかできないし。
みんなが元気になってくれたら嬉しいし」

それは真実なのだろう。
でも、
真実の中に
貴女は隠している。

貴女が踊ってみんなを元気にする。
でも、
その度に貴女を知りもしない輩によって貴女は悲しむんだ。

「だってしょうがないじゃない。
踊り子ってそんなイメージなんだから。
言いやすいのよ、きっと」

確かに踊り子のイメージには決してよからぬものだ。
僕だってその一人だった。
貴女は貴女で傷ついていたのに。


なぜ、元気になってもらいたいから、と
踊り続ける貴女のことを悪くいうのだろう。

なぜ、真実を知りもしないのに
勝手なことをはやしたてるのだろう。

なぜ、そんな理不尽なことをされても
貴女は笑っていられるのだろう。

「ひとはね、弱いのよ。
だから、自分より弱いものをみつけようとするのよ。
それが、わたしだっただけ。
誰でも一緒なのよ。
だから、わたしは気にしないわ」

それは偽りだ。
僕は、貴女の知らない貴女に気づいたんだ。

貴女は傷ついている。

気にしないといいながら、
どこかさみしそうだ。

貴女は『誰か』を元気にできるが、
『誰が』貴女を元気にしてくれるというのか。
反対に心を痛めている。

まるで、生贄だ。

剣士や魔道士は敵と戦っているけど、
貴女は味方と戦っている。

なんて過酷なんだろう。

でも貴女は踊り続けるんだ。


笑顔のあなたが、僕にはせつない。

願わくば、貴女が安らぐ日がくることを。


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